2つタップして入れ替え、PREP順に並べてみてください
中身は同じ4つの主張。それでも順番ひとつで、読み手の受け取り方は大きく変わる。型を覚えておけば、この並べ替えを毎回いちから悩まずに済む。
ピラミッド原則・PREPという型の存在を知る
結論を先に述べ、その根拠を後から積み上げる「ピラミッド原則」、結論・理由・具体例・結論の順で話す「PREP」は、どちらも「読み手・聞き手を待たせない」構成の型。この型の存在を知らずに書くと、経緯から順に説明する時系列型の文章になりやすく、結論にたどり着くまでが長くなる。
- 1結論:FAQ刷新を全社に展開すべきです。[結論]
- 2理由は、古いFAQが自己解決を妨げていたからです。
- 3実際、刷新後は問い合わせが3割減りました。
- 4残業増という当初の課題も、これで解消に向かいます。
1文目で結論に到達。読み手は「何が言いたいか」を受け取れた。
結論が末尾にある時系列型は、途中で読むのをやめた相手には何も残らない。では結論を先頭に置いたら? 離脱位置を動かすと、待たせない構成の効きめが見えてくる。
根拠が1本だと片側に偏り、ピラミッドは傾く。複数の側面から支えたい。
根拠がゼロや1本だと、結論のブロックはぐらついて傾く。複数の柱が下から支えて、はじめて安定する。これがピラミッドと呼ばれる理由。
1スライド1メッセージという発想
1枚のスライドに複数の主張を詰め込むと、聞き手はどれが重要か判断できなくなる。「このスライドで伝えたいことは1つだけ」と決めてから情報を絞り込む方が、結果として伝わる情報量は増える。
提案スライド
- 新プランで解約率が半減した
- 導入コストは3か月で回収できる
- 競合Aより初期費用が安い
どれが重要か判断できず、1つあたりの残る量が急落。
情報を足すほど、伝わる総量はむしろ目減りしていく。絞り込みは切り捨てではない。限られた注意を、いちばん届けたい一点に集めるための選択だ。
強弱があると、視線はまず主役(結論)に着地する。1メッセージが即座に伝わる。
1つに絞っても、全部を同じ強さで置けば視線は迷う。主役だけ一段大きくしておけば、「まずここを見て」と言葉にしなくても伝わる。
図解と表の使い分けの判断軸
関係性・流れを見せたいなら図解、正確な数値の比較をさせたいなら表が適する。図解は直感的だが厳密さに欠け、表は正確だが読み手に負荷をかける。「感覚的に掴んでほしいか、正確に比較してほしいか」で使い分ける。
図解← 一目でわかる
表
| A案 | 62.6 |
| B案 | 41.6 |
| C案 | 54.2 |
| D案 | 36.0 |
差が大きいときは図解が勝つ。棒の高さだけで大小関係が伝わり、数字を読む負荷がない。
差がはっきりしていれば図解が勝ち、僅差になると表が勝つ。同じ数字でも、どちらが伝わるかはデータの中身と伝えたい目的が決める。好みで選ぶ話ではない。
項目 4 個の構成比を円グラフで
最小スライス 15%
この数なら円グラフでいい。上位数個の割合は、面積のまま直感で読める。
項目が5つを超えたあたりから、円グラフのスライスは急に読みにくくなる。何をどう見せるかは、データの意味だけでなく「いくつ並ぶか」でも変わってくる。
AIに依頼する際の構成指定の仕方
「資料を作って」ではなく「PREPの構成で」「1スライド1メッセージで」と型を指定すると、AIの出力が構成面でも狙った形に近づく。型の名前を知っているかどうかが、そのまま指示の解像度に直結する。
社内向けの提案資料の構成を作ってください。 構成の条件: ・PREP法(結論→理由→具体例→結論)の構成にする
型の名前を1つ足すごとに、AIが埋めるべき「構成の余白」が減っていく。
型の名前を1つ足すたびに、具体度のメーターがぐっと伸びる。ここで組み立てた条件書きが、そのまま下のプロンプト例の骨組みになっている。
AIに投げるプロンプト例
社内向けの提案資料を作りたいです。 以下の内容を、PREP法(結論→理由→具体例→結論)の構成で、1スライド1メッセージになるよう整理してください。 - 提案の背景: [ここに記入] - 提案したい内容: [ここに記入] - 想定される懸念点: [ここに記入] 各スライドの見出しと、そこに入れるべき要点を箇条書きで示してください。
この状況なら:課題提案型
- 1現状の課題
- 2提案の内容
- 3期待できる効果
- 4お願いしたいこと
時間があり、事情も分かっている相手。課題から積み上げて、判断材料を順に渡す。
相手の持ち時間と前提知識を動かすと、おすすめの型は4つの隅を移り変わる。いつもPREP、と決めてかからず、その場に名前の付いた型を当てられれば、AIへの注文はぐっと具体的になる。
適正ペース:1枚1メッセージを、聞き手が受け取れるペースで話せる配分。
どれだけ1スライド1メッセージを守っても、持ち時間に対して枚数が多すぎれば最後は駆け足になる。構成を頼む前に「何分で何枚」を握っておくと、AIにも無理のない分量を渡せる。