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認知負荷

画面を理解し操作するのに使う頭の容量には限りがある。目的に関係ない読み取り・記憶・判断を減らすほど、本来の作業に頭を使える。

Cognitive Load

なぜ効くか

教育心理学者 John Sweller が 1980 年代に提唱した理論で、負荷を「課題そのものの難しさ(内在的)」「提示の仕方が生む余計な負荷(外在的)」「理解を作る負荷(学習的)」に分ける。UI で減らせるのは外在的な負荷で、NN/g はこれを「視覚のごちゃつき」「不要な選択」「記憶に頼らせる操作」の 3 つに整理している。Web UI では、誇張のない見出しと下線リンク+一行説明だけの目次、見出し→本文→CTA を読む順に出す演出、変わった桁だけ回る数字、一覧から詳細へ位置を保って広がるカード、押す前に「その条件なら何件か」を出すチップ、その場で編集できる欄、形が変わらないスケルトンからの差し替え。どれも「探す・覚える・比べる」の手間を画面側が肩代わりしている。

UIでの当て方

  1. 01画面の要素は「その作業に要るか」で残す。装飾・形容詞・重複する導線は削り、主役を 1 つにする。
  2. 02変化は差分だけ動かす。全部を描き直すと、どこが変わったかを探す負荷が生まれる。
  3. 03文脈を保ったまま詳細へ進む。別画面へ飛ばさず、その場で広げる・その場で編集する形にする。
  4. 04判断に要る情報(件数・結果の予告・現在の値)は、操作の前に操作の近くへ出す。覚えて別の場所で使わせない。
  5. 05読み込みや切り替えでレイアウトを動かさない。形が変わると視線の再配置が要る。

誤用・反例

  • 減らしすぎて、必要なラベルやヘルプまで消す。内在的な負荷は減らせない。
  • 「シンプル」を理由にアイコンだけにし、意味を推測させる。

この原則を体現するパーツ

  • ホバー

    誇張しない目次型セクション実例あり

    Plain Table-of-Contents Section

    「堅牢で、使いやすい。それだけです」のような平文の見出しと、下線リンク+一行説明の縦並びだけで製品を紹介するセクション。装飾を足さず、言葉で信頼を作ります。

  • クリック

    見出し→本文→CTA の順出し

    Sequential Entrance

    ヒーローの要素を、見出し・本文・CTA の順に 80ms ずつ遅らせて fade+rise で出す。読む順番と現れる順番を揃えると、視線が自然に CTA へ着地する。

  • クリック

    差分の桁だけ回る数字

    Digit Roll Ticker (changed digits only)

    桁ごとに 0〜9 を縦に並べた帯をずらして表示する数字スロット。値を更新すると変わった桁だけが回り、変わらない桁は静止するので、どこが動いたかが一目で分かる。

  • クリック

    カード→詳細のモーフ

    FLIP Layout Morph (Card to Detail)

    一覧のカードを押すと、その位置と大きさを計測して枠いっぱいの詳細へ拡大する(FLIP)。閉じると同じ経路で元のカードへ戻るので、どこから来たかを見失わない。

  • クリック

    複数選択フィルタチップ実例あり

    Multi-Select Filter Chips

    カテゴリ・価格帯・在庫のチップで商品を絞り込む。同じ群の中は OR、群をまたぐと AND。各チップに「今押したら何件か」を出し、0件は押せない色にする。

  • 入力

    インライン編集

    Inline Editing

    テキストをクリック/タップでその場編集に切り替え、Enter または保存ボタンで確定、Esc またはキャンセルで元に戻す。

  • クリック

    スケルトン→本文クロスフェード

    Skeleton Crossfade

    スケルトンと本文を同じグリッドセルに重ねて置き、読み込み完了で不透明度だけを入れ替える。要素の差し替えをしないのでレイアウトシフトが起きない。

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出典